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瀧打ち作法と物理療法(酔天狗)

皆様はじめまして。羽黒山に出入りしている者です。
私も密教や修験道を学んでおりますが、
瀧打ちは高尾山琵琶滝方式に準じてます。
仙台に居る頃習いに通いました。
この度は古神道の神社に通っていた頃に
他流の神道系修験の行者さんから教えて頂いた作法を紹介いたします。
後半は物理療法的情報です。

屋内の沐浴…なにより手軽
冷水沐浴と冷水注ぎ洗い ※水垢離

「井戸及び水道」:水浴作法後に家庭内では風呂場、神社では斎館の浴場にて、手桶で水を汲み(洗面器、柄杓)、頭から注ぐこと七杯
実施上のポイント・シャワーの場合はノズルを頭部より半メートル高く四肢→胴体→頭の順に洗う
・水風呂の場合は胸部以下を浸す
・水風呂の代わりに池の利用可

天然水域…川、湖、海等で行う自然要素の総合利用鍛錬
・多くの溶解性物質が様々な異なった化合物の形で水中に存在
・大量の水が落下。分子群がぶつかり合い、空気中に陰イオン多量発生
・手順 
【海、池、川】全身を洗い淨衣を着用、清掃・勤行、水浴作法、水中作法
【滝】 次第は管理者その他から公開されているので省略する。

実施上のポイント
・選地海:波の荒くない入江または湾内、遠浅の海浜
川:清冽な流れ、山間の渓谷、谷川、河口
滝:自然滝…山中にある天然の滝
人工滝…谷川の崖下に樋をかけ、山の谷水を流す
◆いずれの滝も高さは二間~十間(滝水が岩場で腰を折る滝の場合は高くても可)
◆いずれの滝も滝壷は浅いこと(深い場合は、滝壷の水を放ち禊台をつくる)
◆深山、浅い山いずれの滝の場合も東向きまたは東南向き(朝日を受ける地=最良)西向きの滝(入り日を受ける滝)※浅い山の滝→上に人家や田畑のない地を選ぶ
◆常緑樹に囲まれる地を選ぶ。生成弥栄の生命が働く淨地=陽明の地
◆衛生的水域を選ぶ

注意事項
勇気、気力、信念をもつ
身体を外界の要求に適応させていく為の鍛錬
時間は原則として早朝がもっとも望ましい
∵一日の緊張した労働のための準備となる
早朝…伊邪那岐命が黄泉の国から帰り、禊を行ったとき=甦りのとき
食後一時間:不可。冷刺激による大量の血液が皮膚に流入→胃腸の血液供給不足(消化に悪影響)
最初の数カ月間…痩せて体重が減ることも。熱量の消耗が激しい
→継続により徐々に回復、むしろ体重増加、反射的に消化吸収能力増強(食欲増進)
∴特別な栄養補給の必要はない
以下のような状態は不適応症状・疾患なので鍛錬を中止し、治癒後再開
原因不明の発熱、重い心臓病、高血圧、重い肺結核、急性肝炎、腎炎、下痢、マラリア、各種急性疾患
婦女子:月経期…精神的に不安定、四肢に力ない、腹が張る、腰がだるい
妊娠三ヶ月前後…基本的に冷水浴停止→局部、全身の血液循環改善→妊娠期の健康と分娩過程に大変有益
〈冷え〉:不可。各種冷水浴休止(←月経過少、月経停止などを防止)
過敏反応
人により過敏反応がでることがある
▲初めての強めの刺激→蕁麻疹、皮膚に発疹(全身が痒い)、過敏性結膜炎、目に赤い腫れ(光に弱く流涙)
軽度…鍛錬中徐々に適応、自然治癒
重度…医師と相談、(投薬)。数日休み、治療

適応症/禁忌症/不適応症
適応症
神経系疾患:神経性偏頭痛、神経衰弱、不眠症、ノイローゼ、ヒステリー
運動器疾患:慢性関節リウマチ、筋肉痛、軽度の筋炎・腱炎、骨折・脱臼・捻挫後後遺症
消化器疾患:胃下垂、慢性胃炎、胃腸のアトニー、慢性腸炎、常習便秘
呼吸器疾患:肺気腫、珪肺、慢性気管支炎
循環器疾患:高血圧、動脈硬化、局所性の充血、貧血、水腫
その他:疲労回復、病後の体力回復
禁忌症
絶対禁忌症
急性病:急性熱性病、急性伝染病
悪性腫瘍:癌、肉腫
急性中毒:蛇毒、昆虫毒
急性炎症:腹膜炎、虫垂炎
出血性疾患:喀血、吐血、脳出血直後
外傷:創傷部、骨折・脱臼直後
重傷の内臓疾患:心臓弁膜症、腎炎
相対禁忌症
血管病:動脈瘤、高度動脈硬化症
潰瘍性疾患:胃潰瘍、十二指腸潰瘍
結核症:肺結核、脊椎カリエス
その他:梅毒、淋病、化膿性疾患
不適応症
精神病、癲癇、重い高血圧症、心臓病
肺結核罹患者、急性結膜炎、皮膚伝染病
重い婦人病患者(子宮炎、トリコモナスなど)

酔天狗師 プロフィール
北海道出身。現在は旭川市在住。針灸師。羽黒修験本宗所属